婦人科専門医が教える更年期障害のセルフケア

横浜の病院で婦人科専門医をしています。このブログで、更年期の症状の解消法を紹介しています。ぜひ参考にしてくださ い。プレ更年期や更年期はだれにでもやってきますが、つらい更年期の症状にならないように予防することができます。

Tag:更年期

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プレ更年期、更年期の不調は、閉経に向けてエストロゲンを中心とする女性ホルモンが減少するために起こっていいるのでこの時期に起こる不調を予防、解消するには、エストロゲンの分泌を少しでもよくすることです。

閉経や更年期をなくすことは不可能ですが、先に延ばすことは可能です。さらに、足りなくなったエストロゲンを補ってあげればいいのです。自分エストロゲンをつくれなくなっでも、外から補ってあげることはできます。

エストロゲンを作る方法はひとつではありません。たくさんある方法の中から、自分の更年期の症状に合ったものを試してみてください。

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更年期の時期は多少違っでも、プレ更年期や更年期の女性ホルモンの低下は、どの女性にも同じようにやってきます。

けれども更年期であっても、まったく不調を感じない人もいれば、つらくてつらくてしかたがないと訴える人もいます。


プレ更年期、更年期の症状は、卵巣機能の低下による女性ホルモンの減少だけでなく、環境や本人の気質、体質も複雑に絡み合って起こります。

仕事、子育て、夫婦関係、介護、嫁姑関係、地域の特色、経済的なこと、もともとの健康状態など、問題が起こったとき、それによってその人がどのようなストレスを感じるかも異なります。

40代~50代の女性のライフスタイルは、人それぞれ、さまざまです、ですから、更年期の症状やつらさは一人ひとり違います。

「私だけかも…」と悩む必要はありません。更年期の解消法、予防法もさまざまあります。

自分に合った方更年期の解消法、予防法を見つけてください。

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女性ホルモンには、エストロゲンとプロゲステロンのふたつがあります。

エストロゲンは、そもそも女性らしさをつくるホルモンで、女性のからだ、心、肌に影響し、健康に深くかかわっでいます。

一方、プロゲステロンは妊娠を助けるホルモンです。

子宮の内膜を受精卵が着床しやすい状態に整え、妊娠しなければ子宮内のお掃除をしてくれるホルモンです。体温を上げる働きもあります。

一般的には、エストロゲンと反対の働きをするといわれています。

プレ更年期、更年期では、エストロゲンもプロゲステロンも同じように減少しますが、なかでもエストロゲンが減ることで、さまざまな不調や病気が現れることがわかっています。

生理周期の乱れはもちろんのこと、子宮体がんや乳がん、ほてり、のぼせなどの自律神経系の不調、不眠、イライラなどの精神神経系の不調、腟や粘膜の萎縮、皮膚のトラブル、心臓、血管のトラブルなどです。

更年期以降、骨粗しょう症になりやすくなるのは、骨からカルシウムが減らないようにするエストロゲンの働きがなくなるからです。

また、エストロゲンがコレステロールの増加を抑えたり、動脈硬化をガードしてくれなくなるので、生活習慣病にも気をつけなければなりません。

エストロゲンの恩恵にあずかれない更年期以降は、更年期障害だけでなく、さまざまな不調や病気が現れやすくなることを知っておいてください。

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女性ホルモンには、エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)の2種類があって、ひと月の間に一定のリズムで卵巣から分泌されています。

その卵巣に指令を出しているのは、脳の視床下部と脳下垂体。脳下垂体から出るホルモンが、卵巣に女性ホルモンを分泌するように指令を送っています。

女性ホルモンは量が多くなると減るように、減ってしまうと増やすように、脳がコントロールします。

また、視床下部には自律神経(血管、血圧、心拍、皮膚、発汗、体温など)をコントロールする働きもあるので、ホルモンバランスが乱れると自律神経のバランスも崩れてしまいます。

女性ホルモンが最もよく作用しているのは子宮の中と乳房ですが、皮膚、粘膜、血管や腸の壁、筋肉、関節、骨、脳でも働くことがわかってきています。

女性ホルモンは全身に影響しているのです。

女性ホルモンがガクッと減る更年期以降、老化が一気に訪れるのはそのためです。

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女性の生物学的なピークは、20代後半から30代前半。40代に入ると、女性ホルモンの量は低下し、プレ更年期を迎えます。

そして、40代後半からは更年期にはいります。でもまだ女性の人生からいえば、ちょうど折り返し地点です。

このプレ更年期、更年期の不調をどう乗り越えるかが、その後の人生に大きく影響します。

だからこそ、プレ更年期や更年期の対策が大切です。

そのためには、不調の原因となる女性ホルモンを攻略することが大事です。

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